暑気払いにて鋤焼す手に入らば/虚子

「やい、供養にゃ行くように」行くよ、憂い供養、行く用意苦よう「作ったカツ、食ったか」食ってないし作ってないしっ「離婚し買い物がなしかロリコン歯科医、物悲しかろ」あ、畳文でしたか、というか自分がおしゃれじゃないのは裸みたいな女の子ばかり見てるからだとあるとき気づいたんですよ「かといって男を見ても楽しくない」う、畳文じゃない通常文じゃないっ「どうせモデルとは顔も体型も違うんだから女性が男性用の服を着た男性向けファッション誌があればいいのに」ええ、選挙がつまらないのは投票用紙に名前以外書けないせいですよね、ひとこと添えられた用紙を投票された候補に届ければいいと思うんです「よし、暑気払いにすき焼きしよう」お、すき焼きは冬の季語ですが「暑いときに熱いものを食べる、そしてきんきんに冷えたビール」いいですね、ビールは夏の季語です「じゃあ肉とビールを持って来てくれたまえ」え、私がですか「君は牛を飼ってるだろ」あれは乳牛です「食べたら同じだ」乳が採れなくなると困ります「モモの辺りを五百グラムくらい切ったって乳は出せる」痛いな「殺すわけじゃないさ」そういえばサバの水煮缶って骨まで食べられるじゃないですか、ハモも缶詰にすれば骨切りしなくていいんではないかと「話題を変えても誤摩化されんぞ」バレたか「しかしハモもいいな」あるんですか「君は釣りが趣味じゃなかったか」だから無茶を言わんでください。